バンドをやっていて、作詞作曲なんかもしていた彼。 
彼氏だから贔屓目に見てるとかじゃなく、結構いい曲を作っていて 
「曲がいい」とか「詩がいい」とファンもそこそこいて、 
自主制作のCDなんかも出したらライブハウスですぐ完売、とかそんな感じだった。 

その点も魅力的といえばそうなんだけど、ライブとかやる前からの付き合いだったし 
たまに自分に酔っている部分にイタっと来る事もあったけど、 
優しくて楽しい人でそこが好きだった。 

ある日、彼に新しい詩を見せられた。 
とても良く出来ているというか、言い回しが上手くて素敵だった。 

それから約一ヶ月後、それまで何となく手を出していなかった村上春樹のとある有名な小説を読んだ 
そしたらあった、彼の詩が… 思いっきりパクリじゃん 
しかもノルウェイの森パクんなよ、こんなに有名な作品バレバレじゃねーか 

幸いその詩は曲として披露もしていなかったのでその時点で人目には晒してないけど 
このまま曲を出すんだろうかとか考えたらいたたまれない気持ちになり気持ちが冷めた 
それがきっかけで別れた訳じゃないが、色々とウソも多くて信じられなくなった事の発端でもある。 

尚、別れてから某大手レコード会社と交渉しているという噂を聞いたが 
原因はわからないがその話は消えて、今では資格学校の事務をやっているとのこと