片耳が聞こえないことで中学生の時A子に苛められてた。 
すれ違いざまに 
「難聴は学校来んなよ。あっごめんこっちは聞こえるんだっけw」 
と言われたり肘鉄食らわされたり足踏まれたりした。 
A子はクラスの人気者で教師受けも良かったから訴えても「嫉妬乙」と
言われそうで言いだせなかった。 

ある日やっぱりすれ違いざまに 
「明日の放課後音楽準備室に来い」 
と言われたのでレコーダーを持って行って会話を録音した。A子は 
「っつかよく学校来られるよな難聴のくせに。生きてて恥ずかしくねえの? 
言っとくけど誰かにチクっても無駄。あんたのこと信じるやつなんていねえし。」 
とかいつも言ってることを長々喋ってた。 
暴力はなかったけど、自分は 
「Aさん痛い!」とか「Aさん離して!」とか合間に言葉を挟んだ。 
A子は「はあ?何言ってんの」と言ってたけど不審がられはしなかった。 
A子は途中で転校してしまい、そのテープを公開することはなかった。
最近A子は結婚して子供が産まれて戻って来たんだけど、その子供は 
両耳が聞こえないらしい。 
それだけなら因果応報なんだけど、あろうことかうちを訪ねてきて 
「喪子ちゃんならこういう子たちの気持ちがわかると思うの!お願い!」 
と講演会?のスピーチを依頼してきた。 
A子は耳が不自由な子供たちの親を集めて団体を作り、何だか県の支援を受けられるように? 
(だったかな)の代表をやってると言っていた。 
スピーチはとりあえず考えさせてと言ってその日は帰ってもらった。 
後日テープをダビングして 
「少しでも皆さんの励みになれば」 
と手紙を添えてその団体宛に郵送した。 
それからA子から連絡はないし、テープが誰かに聞かれたかはわからないけど、 
自分の中では何となく区切りがついてスッキリした。