平日の真昼間から梅田で買い物して、寿司やパフェとか美味いもの食って、でっかいゲーセンで大人の財力に物言わせて、ガンバライドをしてると横から

「あの~すいません。電車代がなくて少し頼みたい事があるんですけど・・・・・・」
と声を掛けられた


カツアゲかと思って横向くと、いたのはどう見ても中学あがりたてのオドオドしたあどけなさの残る子供二人

(こんな子達がカツアゲする時代なのか、世も末だなぁ)

なんて思いつつも説教する前に少しだけ話を聞く事にした。

結論からいうとカツアゲじゃなかった。


二人の話をまとめると

・遠足だか課外学習だか遊びにきただかで府外からキタ

・帰りの電車賃のアテは家から持ってきた売ればある程度の額になる玩具

・いざ店で売ろうとしたら店員に売り主が未成年の場合保護者同伴か同意書が必要で断られた

・頼みたい事というのは金をだして欲しいのではなく上の同意書にサインをして欲しい

申しわけなさそに頑張って説明するのを見て不憫になり、力になって上げたかった。

けどいくらこの子達が嘘を付いてないと思っても、見ず知らずの奴に自分のサインをあげるのは不安だったので断った。

目に見えてガッカリする二人、むしろ絶望した表情

俺は慌てて

「違う違う。売りに行く店ってどうせ○○やろ?やったらついってったげるから一緒に行こうよ」
と言った

俺の言葉を聞いた二人は

「○○しってるんですか?でも付いてきて貰えるのは嬉しいけどそこまでして貰うのは・・・・・・」

と梅田で玩具の買い取りもやってる所で有名なとこなんてそこしかないし、店舗は違えどその系列の店には俺もよく行ってる。

「知ってるよ、君らが悪い事するとは思えないけど、サインするのが怖いから付いてくんだよ。それに俺も売りたいのが出来たからやで」

と排出されたばっかのカードの束見せたら

「本当にいいんですか?ありがとございます」

て二人とも凄い嬉しそうなメッチャ可愛い笑顔。

それで三人で色々話しながら店に向かってたんだが、そこで俺はどうしても二人に聞きたかった事を尋ねてみた。

「何故俺に声を掛けたのか?」

言っちゃなんだが俺はチビだけど体格が良く、顔立ちも若干きつめで服装も80年代不良ファッション。

おまけに社会人なのに平日の昼間から子供向けカードゲームやってるような奴だ。

聞けば最初は他の人に頼んでたが全員に断られ、俺の前に頼んだ男性には断られた上に怒鳴られた、と。

断られていくほど不安になるし怒鳴られて怖かった、それでもお金がなきゃ帰れない。

誰でもいいから助けてほしくて思わず視界に入った俺に声かけた。

それを聞いてとりあえず二人に

「かなり困ってたのはわかったけど、いい歳してゲーセンにいるような奴に関わらないように」
と注意しといた。


店に着いて二人から売る物預かって、自分のも買い取りカウンターに持ってく。

店の人には荷物と買い取りカード渡して、二人のとは会計別にお願いして、無事査定終了。

二人にお金わたして帰ろうとすると、

「これ少ないですけどお礼です」

本当に少ないけど俺に金をおれに渡そうとする。

俺「お金無かったんやろ?だったら喉も渇いてるやろうに。だったら俺はいいからそれでジュースでも飲み」

とやんわり断るも二人はまだお金を渡そうとするから

「俺年下からお礼されるの苦手なんよ、俺がええって言ってるからええんよ」

とほんで店出て三人で駅まで行って分かれておしまい。

俺が今まで生きてきた中でたぶん一番格好良かった日のこと。