書き方不快なところがあったらすみません。
バイト先にいた勘助の話です。
飲食店で働いていた勘助(23)と私(21)。
私子はホールで料理の提供を主に、勘助はキッチンを担当。
なんというか、うちの店のバイトはイケイケな子たちが多く、勘助はあまり馴染めてなさそうだった。
バイト歴としては先輩だった私は、休憩時間がかぶったときや、洗い物をキッチンに持っていく際などに少しずつコミュニケーションを図っていた。
最初ははい、とかそうですね、ぐらいしか言わなかった勘助が、あっちからも話題を振ってくるようになって、ああ、馴染んできてくれたのかなあ。よかったよかった。なんて思っていた。
しかし、話せば話すほど自慢というか、鼻につくような話し方が増えてきて、そのうち勘助から話しかけられても、必要最低限で会話を切ってしまうようになっていった。
正直、勘助は仕事ができるほうではなく、見た目は・・・ジャイアント馬場さんを薄めたような顔をしていて、お世辞にもかっこいいとは言えない感じ。
そんな勘助を恋愛対象として見てるひとなんて少なくともうちのバイトの子たちにはいなかった。
そんなこんなで勘助を心なしか避けはじめていた頃、休憩時間が一緒になることがあった。
内心うわぁ、と思ったが、顔には出さずに同じく休憩室に入る私と勘助。
休憩室に入って少し経った頃、「あ」と勘助。
なんだろうと思って携帯から勘助に目をやると、
「私子さん、LINE交換します?」
・・・は?
文章にすると伝わりづらいのがとても悔しいのだが、もしその言い方に忠実に表記しようとするなら
「LINE交換しますぅ↑?」
みたいな完全な斜め上からのトーン。
誰がいつお前とLINEを交換したいと言ったんだ。と、内心ものすごくイラつきながらも、とりあえずその場をおさめるために個人的な交換ではなく、バイトの子たちでやっているグループLINEに招待した。
その日から勘助からたびたびLINEが来るようになり、最初のうちは顔文字なども交えて返信していたが、
「私子さんって、彼氏いるんですか?」
「いないですよー」
「そうなんですか(笑)意外ですね!」
のあたりから完全に雲行きが怪しいと思ってからは、顔文字なしに切り替え。
「今度ごはんでも一緒にいきませんか?」
「そうですね、今度バイト先のみんなでBBQするらしいですよ」
などと完全にはぐらかしてその日は終了。
以後も
「元気ですか?」
やら
「今何してるんですか」
「ごはん行きませんか」
などのLINE攻撃がくるもののそのうちいい加減察してほしいという願いを込めて既読スルーを続けていた。
バイト先の先輩に相談しようかとも考えたが、勘助に恥をかかせるのもなあ、などと躊躇していたころ、衝撃の事実が発覚。
グループLINEからバイト先の女の子のLINEがわかった勘助は、フリーな女の子たち全員に似たようなLINEを送っていた。
返信がそっけなかったり、無理そうな女の子には早々に送らなくなっていたようだったが、勘助の身をすこし案じていた私激怒。いままでの私の気遣いをぜひ返してもらいたい。
それから少し経つと、勘助は正式に就職が決まったとかでバイト先を辞め、顔を合わせることもなくなった。
辞めてから1か月ほど経ってもまだLINE攻撃が続いていたので、
「いまは本当に学校のことで忙しいので無理です。ごめんなさい」
とLINEを送って現在ブロック中。
勘助に最後までLINE攻撃されていたのは私だけだったみたいです。
こんなこと言いたくないけど鏡見てから出直してきてほしい。
下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるだろう型勘助でした。
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