独身時代、住み込み家政婦してた頃があった。

そこの旦那さんが交通事故で亡くなった時、愛人が病院に乗り込んできて、

・今住んでいるマンション(会社名義)を自分にくれ
・これからもお手当くれ
・旦那所有の名画は、前から自分にくれると言っていたから寄越せ
・自分と子ども(旦那さんの子どもでは無い)を戸籍に入れろ
旦那さんの死に呆然としている奥さんに猛然と要求しだした。


奥さんはショックで泣くだけ、息子さんが奥さんを連れて帰ってきて、
「おやじに愛人なんかいるわけない、デタラメだ、たかりだ」と慰めてたら、来客。
さっきのとは違う愛人だった・・・。

その人も同じような事を要求して追い出され、夜にはまた違う愛人が来訪。
奥さん自分の部屋に閉じこもって、泣きながらぶつぶつ独り言言ってて怖かった。
優しくて素敵な旦那さんで、家族もすごく仲良かったのに、
葬式に誰も泣いていなかったのが修羅場。

まだ他の愛人がいて凸してくるかも・・・と、若い社員さん達が寺の出入り口を固め、
棺の側でも見張りがついて、spみたいだったのも修羅場。
葬式が終わったら四十九日済んでも居ないのに、
奥さんが旦那さんの私物全部ゴミ業者と骨董商などに引き取らせ、
娘さん達が奥さんをハワイ旅行に連れて行ってた・・・

奥さんはその後ハワイに住んで、お屋敷は息子さん夫婦が住んだけど、
愛人は全員本物で、話をつけるのが面倒だったようだ。
旦那さんが完全にうまく隠していたので、誰も知らなかったが相当な遊び人だった事、
奥さんとの行為をこっそり録画して、愛人にも見せていた事を、あとから若奥さんが教えてくれた。
理想の夫婦の現実を若くして知ってしまい、人間不信になったなぁ。