小学5年の時、裏庭で爺さんとたき火をしていた。

落ち葉を集めて焼き芋をしていたんだけど、イモが転げて火から出てきたので元に戻そうと近くにあった壊れた傘(小学生用の先端丸い黄色いプラの付いたもの)でイモを押し戻したら、これが自分にはとても面白く、調子に乗って火に傘を突き刺して遊び始めてしまった。


溶けてきた傘を見て爺さんは「やめとけ」と言ったが、そう簡単には止められない楽しさがあって無視して続けていた。

次の瞬間、「ジャキーン」という音と共に傘の骨が自分に向かって反り返って爆ぜた…ように見えた。

私は溶けた黄色いビニールをモロに被弾してパニックになり、燃えた傘を持ったまま爺さんに突進。


後から聞いた話によると、その時家のベランダで洗濯物を取り込んでいた婆さんが目にしたものは、燃えた傘を持って爺さんに向かう孫…思い切り叫び声をあげたそうな。

爺さんは私に付いたビニールを叩き落とそうと必死で、自分のズボンの裾に着火したのに気付かない。

私は最初ただもう食いしばってしまって声も出せなかったが、どこからか「アアアーーー!!」と聞こえたのを皮きりに号泣。

ズボンが燃えてるのに気が付いて、急に踊り出した爺さんに更にパニックになり周囲を回りながら大絶叫。

誰かが傍に来る気配がしたと思ったら私は思いっきり突き飛ばされ失神→病院→入院。

爺さん→病院→帰宅。

私と爺さんがちゃんと事情説明出来るようになるまでの数時間、婆さん発信の怨霊説が両親を襲い、キレた母が家を出る出ないの修羅場に発展。

今も若干尾を引いている。