俺小5、妹小3だったと思う。

二人で図書館行って、夕方人気のない帰り道あるってた。

図書館でくだらないことでケンカしてて、車道挟んで反対の歩道、俺はやや後方にいた気がする。

すると向こうから見知らぬおっさんが

「おーい、妹子ちゃん、妹子ちゃん!!」

って叫びながら走り寄ってきた。

誰だ?と思いながらも俺は後ろから傍観。

するとおっさんはハアハアしながら

「山田妹子(仮)ちゃんだよね?大変だ、妹子ちゃん。お兄ちゃんがね、さっき交通事故に遭ったんだ!!」

とかぬかしやがった。

妹絶句。

俺も目玉飛び出るかと思った。

妹には俺しか兄はいない。

びっくりしすぎてよろけながらも車道渡って妹の方まであるった。

おっさん「お父さんも母さんもね、もう病院にいるよ。おじさんはお父さんと会社一緒で妹子ちゃんを探しに来たんだ。あっちに車あるから急ごう!!」

そう言いながらおっさんは、のろのろ近づいてくる俺に気づいてちょっと嫌そうな顔した。

でも妹に語りかけるのをやめない。

多分、小柄で何故か色素薄くってハーフみたいだった妹と、当時すでに160超えてて、色黒馬面の俺が兄妹には見えなかったからだろう。

俺がおっさんになんか言おうとした瞬間に妹が

「お兄ちゃん!!お兄ちゃん死んでんのっ!?」

と俺に向かって絶叫。

俺も泣きそうになりながら

「違う、生きてる俺生きてる!!死んでねーよ!!」

と謎のやり取りをした。

おっさん一瞬フリーズ。

次の瞬間すごい速さで走り去ってったw

残された俺たち茫然。

妹「今のなに!?間違い?誰か事故にあったの?お兄ちゃんは事故にあってないんだよね!?」

残りの道ずっと叫んでた。

俺、そんな妹なだめながらも、

「実は俺本当に事故に遭ってて、幽体離脱的な何かしてるだけだったらどうしようっ」

て気が気じゃなかった。

しかも家帰ったらいるはずのおふくろがいなくって、

「病院にいるんか!?やっぱ俺は・・・」

とおふくろ帰ってくるまで修羅場だったww

・・・とまあ、それは冗談として、大人になってから思い返すと本当にぞっとする。

あの調子だと俺いなかったら妹ついて行ってたかもしれん。

幸いなことに近所で事故に遭った少年はいなかったようだ。

翌日は朝礼とHRで「知らない人についていってはいけません」って叩き込まれた。

妹のフルネームをおっさんが知ってたこともあって、おふくろがノイローゼ&過保護になったのも修羅場だったな。

ずっと親か俺が送り迎えしてた。

でも、何故か妹はそれ以降も露出狂やストーカーに遭うことが多かった

(妹の名誉のため言っとくが、妹に落ち度はない)

今はもう、たくましい子持ちおばさんになったけどね。