私子 大学3年。優柔不断。
彼男 大学4年。優しい。
A子 大学3年。かわいくてモテる。
B子 大学3年。かわいくて(略
C男 OB。
D男 OB。

大学のサークルでの話です。



C男とD男はもう卒業していたけれど、フリーター(だったはず)で時間に余裕があったため
よくサークルに顔を出してくれていた。
C男は後輩とも仲が良くて、指導や交流のために来てくれていたが、実はもう一つの目的はA子だった。
時々デートに誘ったりしていたがA子いわく「いい人だけど、そういうのじゃない」と脈なし。
そんなデートの相談などをたまに私子は受けていた。

ちょうどその頃私子に彼氏ができた。
同じサークルの彼男で、A子とB子に話すとかなり驚きながらとても喜んでくれた。
他のメンバーには飲み会の時に話そうか、ということになり、知っているのはA子とB子だけだった。
そして浮かれながら1カ月ほど過ごしていると、C男から「映画に行かないか」とメールが来た。
「ん?」と思いつつ、C男はA子が好きだと本人から聞かされていた私子は、かなりポジティブにとらえ
デートの下見にでも行きたいのかな!と考えることにした。そして丁重に予定がありますとお断りをした。
彼男やA子B子に「先輩からメール来たwwどうしようwww」と報告してその日は終わった。


問題は翌週起こった。サークルに顔を出した途端にC男が寄ってきて
C男「来週は予定ない?来週行こうよ!」
と声をかけてきた。私子は突然すぎて「え、あ、はい」と答えてしまった。
マズイ、と思い彼男にその流れを報告した。
相談の結果、「ちゃんと断ること!」になった。さらに、付き合っていることもC男には伝えることになった。 


そして別に日にサークルに顔を出していたC男に話をした。
私子「先輩、実は私彼氏できたんですよ!」
C男「へぇー、え、サークルの奴?」
私子「はい、あの…」
C男「いや、待って!当てるわ!w」
私子「はあw」
C男「ああ、だから映画いけないって言ってたのか。なるほど、ごめんね」
私子「いや、こちらこそすいませんでした!」
話し合いがスムーズかつ穏やかに済み、私子は安心して彼男に「ちゃんと断ったよ!」と伝えた。
これで一見落着、ではなかった。

片づけをしていると青い顔でB子が飛んできた。
B子「今日C男先輩になにか話した?」
私子「え?なんか言ってた?」
B子「あの人やばいよ…」
私子「なんかされた?」
B子「さっきすれちがった時に、『親友は誰と付き合ったのかな?』って囁いてきたの…」

ゾっとした。
B子に怖い思いさせてごめんね、と謝りながら、ふと彼男に危害が及んだらどうしようと不安になった。

しかしそれから少しの間は何も起こらず、もう飽きてくれたのかと思っていた矢先。
バイト帰りの私子の携帯に非通知で着信があった。出てみるとC男だった。
色々世間話(彼氏がだれかわかったよという話もした)を交えつつ本題へ。
C男「今度、映画見に行かない?」
私子「いや、それは…w」
C男「冗談冗談w彼男に怒られちゃうもんね」
私子「はぁ」
C男「じゃあ映画じゃなくてー… 選 挙 に 行 か な い ?」
私子「・・・・・・・・・はい?」
C男は○会員だった。
それまでのデートの誘いはどこへやら(なくていいんだけど)ひたすら勧誘トーク。
「○明党の人に投票を~…」「すごくがんばってて…」
多少知識はあったけれど、いざ知り合いから話を振られるとどうしていいかわからない。
結局選挙に一緒に行く約束をさせられ、電話はようやく終わった。
(補足しておくと、私子はこの時20で初投票)


デートの話なんかどこへやらといった感じだったけれど、彼男に連絡した。
彼男「なんでお前がアイツと一緒に選挙に行かなきゃいけないの?」
私子「わかんない…」
彼男「……まあ、俺たちじゃもう手に負えないから、明日D男先輩に時間作ってもらって、相談してくる」
私子「ありがとう、ごめんなさい」
彼男「その後アイツと話してくるけど、お前は来るなよ」

翌日話合いをしている時間、緊張で胃がキリキリした。
彼男の身に何かあったらとびくびくしつつ、ちゃんと「終わったよ」と連絡が来た。
すごく安心していると、C男からも謝罪のメールが届きドキッとしたものの、その後連絡は途絶え、何をしているかは知りません。