2年ほど前の話。 

当時住んでいたアパートは築25年を過ぎていて、 
内装は数年前にリフォームしてあるものの 
インターフォンすらついていない、女性が一人で住むには古い物件だった。 


ただ、立地と家賃の割には広かったし、 
バス・トイレ別なのが気に入って契約した。 

その日、たまたま彼氏が泊まりに来ていたのだけど、 
夜中の2時ごろに「起きて!起きて!!」と叩き起こされた。 

何事かと思って飛び起きると、 
トイレの壁からタンクに伸びた水道管から 
怒涛のように水が噴き出していた。 

間取りは1Kだったのだが、台所の床まで水浸し。 
バスタオル数枚で押さえても水の勢いはまったくとどまらない。 
焦って水道の元栓を探すも見つけられず(入居時に確認しなかった自分が悪いorz)、 
24時間対応の水道屋に電話したら「到着まで1時間以上かかる」と言われた。 
そのあいだにも水はあふれて、キッチンの床上3cmほどまで浸水。


私の部屋は2階だったので、真下の部屋が心配になり走ると、 
ちょうど真下の住人カップルがドアを開けて出てきたところだった。 
いわく、上の人(私)はいつも夜中に騒いだりしないのにドタバタしてるし、 
不審に思っていたら天井から水がポタポタ落ちてきたとのこと。 
(後で伺ったときは、部屋の中で傘をさしている状態だった) 

真下の住人と一緒に探しても元栓の場所がわからなかったことと、 
下の部屋が漏電している可能性が高くなってきたので、仕方なく消防に通報。 

10分ほどで消防車2台+パトカー1台+電気屋さんが到着し、 
元栓捜索→締めと、自宅の水の掻き出し、下の部屋の漏電チェックなど 
ひととおりの処理をしてくれた。 
消防の方々や近所にも迷惑をかけて申し訳なかったけど、本当にありがたかった…。 

被害は、うちのトイレ+キッチン全面+玄関、 
(キッチンに敷いていた厚手カーペットのおかげで、居間への浸水はなかった) 
下の部屋の漏電とキッチン、居間の畳などと家財全面。 

水漏れの原因は水道管パッキンの経年劣化によるもので、 
入居者には一切非がないということだった。 
ちなみに、下の住人カップルとは、それを機に仲良くなった。

保険の件でも不動産屋とゴタゴタあったんだけど 
(入居時に不動産屋経由で強制加入するはずの家財保険に、 
 なぜかうちだけ加入手続きがとられていなかった) 
大家さんの保険から少し多めの補償金をもらい、 
それを元手に1ヵ月くらいで引っ越した(引っ越しとなると赤字だったけど)。 

後日、普段は挨拶もしてこない近所のおばさんが 
「水漏れ、大変だったでしょう!ベッドとかダメになっちゃったんじゃない?ベッドとか!」 
とやたらベッドを強調してきて、うちは敷布団だったと伝えると、 
「あら?そうなの?ベッド捨ててないの?このあいだ捨てられてたのよねぇ、不法投棄よ!」 
なんて、知らない間に不法投棄犯扱いされてたりもした…。 
(真下の住人もベッドは使っていなかったので犯人は不明) 

大したことない事件かもしれないけれど、 
とめどなく噴出する水と、階下の被害責任が自分にあったら…という心配、 
さらに保険に加入していなかったと判明したときの絶望感は、 
自分的に相当な修羅場でした。