私 事務職
彼男 出入りの営業
友男 彼男の同僚
お局さん 同僚A・B 私の会社の人たち

それまでもずっと出入りしてた営業の彼男に突然口説かれるようになった。
それほど接点も無かったので既婚とは知らなかった。
でもひっかかることがチラホラあって彼男に確認した。
なぜ土日祝は会えないのか?
こっちから電話していけないのは何故?
疑惑はその程度だったけど、うちのお局さんが「なんかひっかかる」と言ってた。

お局さんは信用できる人なのでまた彼男に確認した。
そうしたら友男を連れてきて独身だと証言してくれた。
お局さんも「私のカン外れた?あれれ?」となった。
疑惑も晴れたしいい人っぽいのでお付き合いスタート。
彼男が押せ押せで、親への紹介を遠まわしに要求してきたりで私はひき気味。
もっとひいたのは「俺、本命には絶対ゴム使わないんだよね」というセリフ。
お付き合いもまだ浅いしそんな関係にはなってなかったのでよけいドンびき。
そんな無計画な男は嫌だった。

デートの後「家まで送るよ」と言われてマンションまで送ってもらったけど家には入れなかった。
当時住んでたのは、姉夫婦の持ち物で姉夫婦は2年海外だったので管理がてら住ませてもらってた。
姉夫はわりと高給な人でかなりいいタワーマンションだった。
それを見た彼男が
「すごい。いずれ俺もここに住むのかあ」とボソリと言った。
かなり引っかかったけど、彼男もここ買うのかな?営業って儲かるんだなと思うことにした。
一緒にいて楽しかったけど、彼男と一緒にいると脳内警報がよく鳴る。
なぜそうなるのか分からなかったけど、それがストレスになってきたので悩んだ末別れることにした。
出入りの業者ということもあって、後々のことも考えてお局さんや同僚ABに別れるつもりなことを先に話した。


すると同僚Aが「私もなんかあの人結婚してる匂いがするんだよね。いい人ぽいんだけど。なんでだろ?」
同僚B「もう一回友男さんに確認してみたら?私もやっぱり引っかかる」
と言うので、お局さんもついてきてくれて確認することにした。
別れるんだからもういいやと思ってたけどお局さんが
「こういうのはきっちりしないと!」と。
友男は最初、彼男は独身だと言いはてったけど
「じゃあ、もっと上の人に確認していい?」と聞くと白状した。
それで謝ってくれるかと思いきや
友男「このまま彼男と別れず付き合って結婚してください」
私「既婚者と結婚なんてできない」
友男「そうすれば、僕も友男も奥さんも幸せになれるんです。僕達付き合ってるんです」
お局さん「はあ?誰と誰が?」
友男は彼男の奥さんと、友男には内緒でお付き合いしてました。

友男「あなたが彼男と結婚したら、みんな幸せになれます。
あなたは彼男が独身ならいいんでしょう?奥さんに慰謝料を支払ってもらえれば僕も助かります。
借金があるんです。慰謝料くらいあなたの親が軽く出してくれるでしょう?」
私「慰謝料?無理無理。なんで払わないといけないの?親だって出さないよ」
友男「社長なんだから大丈夫でしょう?○本会社の社長さんなんだから」
お局さん「あー、分かった。○本さんと勘違いしてるでしょ、総務の」
私の名前は、○元Y子。
総務の子は○本Y美。
私は知らなかったけど、○本さんはどっかの会社のお嬢さんでコネ入社だったらしい。
ごくごく一部しか知らないことだったけど、彼男と友男はどこからかで知ったらしい。
彼男は奥さん捨てて結婚して逆玉狙い。
友男はそれに協力するふりして、彼男と私を有責にして慰謝料と奥さんゲット狙い。
彼男と友男と奥さんは学生時代からツルんでたらしいので、もっといろいろ事情はあったのかもしれない。
内内に済ませてあとでゴタゴタも嫌だったので、上司にも話して向こうの会社の方にも話して彼男と別れた。
一応謝罪は受けたし私が悪くないということにもなり担当営業も交代して一件落着。
でもその後彼男や友男から、別々に
「○本さんになりすましたこと言いふらされたくなかったら、いくらか支払って」
と待ち伏せされたのが怖かった。
ストーカーとして処理してもらったけど、当時はすごくこわかった。