自分(男)は父・母・姉・自分の4人と、父の実家で同居の祖母を逢わせて5人で暮らしていました 
祖母は何かと母にイヤミを言ったりで自分はあまり好きじゃなかった 
食事を作くれば「コレは失敗だね」とか「ウチの味じゃないね」と 
掃除をしてても「雑だねもっと丁寧に掃除できないのか」などと、いちいちイヤミな祖母でした 
自分はそんな祖母に口答えしたり、母をなぐさめていた 
父も一応祖母に注意するのだけど、口先だけで本気で注意してるようには見えなかった 

自分や姉にも結構厳しい祖母でしたが、嫌がらせとかは無かったと思う 
ただあまりに母が責められるので、さっさと離婚すればいいのにと思ってた 
自分が中学生の頃に祖母が寝たきりになった 
2年くらい自宅で介護してた 
介護はもっぱら母で時々姉が手伝いをしていた 
自分と父も手伝おうとしても祖母が嫌がり、ほとんどやらなかった 
祖母をあまり好きじゃないし別にそれならそれでいいかなと思ってた 
ぶっちゃけると祖母も父も嫌いだったし、祖母のいいなりになる母も好きじゃなかった 
そして自分が高校入学、姉が大学に通ってた頃に亡くなった

それから自分が大学に行きそれと同時に家を出て一人暮しに 
姉は大学、就職と家から通える所に入った 
その頃から父の体調が悪くなったらしい 
らしいと書いたのは、子どもの頃からの父の情けなさでどうでもいい存在になっていたから 
体調が悪いと言われても、こっちに来いと言うわけでもないので気にしてなかった 
そうしたら今度はいきなり父が亡くなったから来いと連絡 
もう何が何だか分からないうちに葬式が終わり四十九日の法要も終わり、先の事なんかを3人で話をしてた 


自分は「あの意地悪ババアとオヤジも亡くなったんだし、これから先好きに暮らそう」と母に言った 
そして「オヤジもオヤジでババアに何も言えないへたれだったなあ」という感じで言ってたら 
凄い勢いで姉ちゃんにビンタくらった 
母が止めてくれたので1発ですんだが、姉ちゃんに怒られた 
そして姉と母が話してくれた事は全然自分が知らない事だらけだった


そもそも自分が父とは血が繋がってない、というか姉も父とは繋がってないという事 
母は早くに両親を亡くし、その後施設などに行き成人の頃には囲われ者みたいな感じだったらしい 
そして姉を産んだ 
だが認知はされずにそのまま囲われて暮らすという生活 
そして自分が身ごもった辺りで、囲ってた奴に捨てられたらしい 
アパートの用意とかある程度のお金はくれたらしいけど、それから先は自分で生活費を稼がなければならなくなった母 
そしてパート先で母を見初め、結婚を迫ったのが父 
しかも姉を自分の子として認知し、自分を父の子供として育てると

祖母は大反対したらしい 
でも父がどうしてもとお願いして籍を入れた 
姉はその頃5歳くらいで、その時の事なんかは覚えているみたい 
母は今では家事全般をキッチリこなすのだけど、その頃は何もできなかったらしい 
それを祖母が一から色々教え込んだ 
何もできなかったので当然母は怒られるのだけど、怒られて当然だったので苦では無かったと 
姉は母と一緒に色々教わったらしい 
昔の人なので男は家事などには手や口を出すなというタイプだったので、自分は父はやらなかっただけ 
だから自分が母をかばったり口答えしたのは、姉はバカじゃねえのって思ってたとさ 
「あんたの好きなケーキやおはぎや魚の煮付けも、全部祖母が母に教えたものだ」と 

祖母は介護になったとき、自分の息子(父)から金もらって離婚しろと言われたらしいが 
母はそれを拒否最後まで自宅で介護をした 
父の体調が悪いと連絡してきたときには、父はすでに手遅れの状態 
父は母が好きだったが子供をダシに無理矢理結婚を迫ったと感じていて、最後まで母に申し訳ないと言ってたみたいだ 

姉は「お父さんやおばあちゃんと本当に血が繋がっていればどんなに良かったか」とか泣くし 
母は母で「お父さんは私が仕方なく結婚したと思って死んだんだろうか」と泣くし 
自分はそれを聞いても言葉が出ないよ、そもそも何も知らなかったんだから・・・ 


結局、何も知らずに父や祖母を嫌っていた自分が恥ずかしく 
でも知らなかったんだからしょうがないじゃんと思いつつ 
あれからしばらく経つけど、状況的には何も変わらず自分の心の中が静かな修羅場のまま