昨日子供と借りていたDVDを返しに出掛けた。
その店は一階に本、二階にレンタルスペースがあり、いつもなら旦那と出掛けていて、旦那がベビーカーを持って上がっていたが、昨日は私と子供の二人。
ベビーカーで来たのは失敗だったなと思いながら、ベビーカーを畳もうとしていたら、
「俺持ちますよ」
と後ろから、どう見てもヤンキーの高校生の男の子に声をかけられた。
「上に行くんすよね?返すだけっすか?だったら俺が代わりに返しときますよ。あ、何か借ります?ついでに行ってきますよ。ちょっと待って下さいね、今メモ捜すんで」
と、自分の鞄を漁りだした。
まさか声をかけられるとは思っなかったし、状況についていけず、ただビックリして固まっていると
「見た目怪しいっすけど、まともな高校生っすよ。もうすぐ妹が生まれるんで、子連れさんをほっとけなくて。なんでも言って下さい。すぐに借りてくるんで。兄貴がレジやってるんで大丈夫っす。妊婦さんが無理しちゃダメっすよ」
と、顔を赤くしながら、早口で話しだした。
私はそんなつもりで見ていたのではなく、ビックリしたことを伝え、お言葉に甘えて借りていたDVDと会員カードとお金を渡した。
彼は私が伝えた題名を油性マジックで手のひらに書くと
「これ人質です。すぐ戻ってくるんで待ってて下さい」
と言って、鞄と携帯を置いて階段を駆け上がっていきました。
少ししてから階段上の吹き抜けから、彼とお兄さんらしき人がこちらを覗きこみ、私が会釈すると、お兄さんが頷いて、彼が戻ってきました。
本当に急いでくれたようで、肩で息してました。
私はお礼を言い、外の自販機で構わなければジュースを奢らせて欲しいと伝えると、最初は受け取れないと言っていたのですが、店内のチュッパチャプスの自販機を指差し
あれ彼女が好きなんで、あれでもいいですか?
と言ってくれました。
彼は百円だけ受け取り、失礼しますと言って去っていきました。
いい人に会えたな~と思いながら店を出ると、彼が追いかけてきました。
「自販機のクジに当たって、飴が五個出てきたんで一個プレゼントです。あの、赤ちゃん触ってもいいですか?」
私が了承すると、彼は手を制服の裾でゴシゴシと拭い、娘の手にそっと触れました。
「柔らけ~。爪もメッチャちっちぇ~。かわいいなぁ~」
と見てるほうも幸せな気分になれるような、とろけるような笑顔で、呟きました。
彼は恥ずかしくなったのか、耳まで赤くして
「失礼します。彼女が待ってるんで。出産頑張って下さい」
と直角にお辞儀をすると、そのまま駅のほうへ走っていきました。
いいお兄さんになるだろうなあ
その店は一階に本、二階にレンタルスペースがあり、いつもなら旦那と出掛けていて、旦那がベビーカーを持って上がっていたが、昨日は私と子供の二人。
ベビーカーで来たのは失敗だったなと思いながら、ベビーカーを畳もうとしていたら、
「俺持ちますよ」
と後ろから、どう見てもヤンキーの高校生の男の子に声をかけられた。
「上に行くんすよね?返すだけっすか?だったら俺が代わりに返しときますよ。あ、何か借ります?ついでに行ってきますよ。ちょっと待って下さいね、今メモ捜すんで」
と、自分の鞄を漁りだした。
まさか声をかけられるとは思っなかったし、状況についていけず、ただビックリして固まっていると
「見た目怪しいっすけど、まともな高校生っすよ。もうすぐ妹が生まれるんで、子連れさんをほっとけなくて。なんでも言って下さい。すぐに借りてくるんで。兄貴がレジやってるんで大丈夫っす。妊婦さんが無理しちゃダメっすよ」
と、顔を赤くしながら、早口で話しだした。
私はそんなつもりで見ていたのではなく、ビックリしたことを伝え、お言葉に甘えて借りていたDVDと会員カードとお金を渡した。
彼は私が伝えた題名を油性マジックで手のひらに書くと
「これ人質です。すぐ戻ってくるんで待ってて下さい」
と言って、鞄と携帯を置いて階段を駆け上がっていきました。
少ししてから階段上の吹き抜けから、彼とお兄さんらしき人がこちらを覗きこみ、私が会釈すると、お兄さんが頷いて、彼が戻ってきました。
本当に急いでくれたようで、肩で息してました。
私はお礼を言い、外の自販機で構わなければジュースを奢らせて欲しいと伝えると、最初は受け取れないと言っていたのですが、店内のチュッパチャプスの自販機を指差し
あれ彼女が好きなんで、あれでもいいですか?
と言ってくれました。
彼は百円だけ受け取り、失礼しますと言って去っていきました。
いい人に会えたな~と思いながら店を出ると、彼が追いかけてきました。
「自販機のクジに当たって、飴が五個出てきたんで一個プレゼントです。あの、赤ちゃん触ってもいいですか?」
私が了承すると、彼は手を制服の裾でゴシゴシと拭い、娘の手にそっと触れました。
「柔らけ~。爪もメッチャちっちぇ~。かわいいなぁ~」
と見てるほうも幸せな気分になれるような、とろけるような笑顔で、呟きました。
彼は恥ずかしくなったのか、耳まで赤くして
「失礼します。彼女が待ってるんで。出産頑張って下さい」
と直角にお辞儀をすると、そのまま駅のほうへ走っていきました。
いいお兄さんになるだろうなあ
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