当時たぶん小学校低学年だった私と兄弟、母で出かけ先から帰る時のこと。 
ドラクエよろしく母、弟、兄、私の順で新幹線に乗り込んだのだが、車内は非常に混雑していた。 
母は悩んだ挙句、発車直前に一本後の新幹線に乗ることを決意。 

再び母、弟、兄、私の順で下車。と、思いきや、兄が降りた所で扉が閉まった。 
私は電車とホームの隙間が苦手だったので少し躊躇したのだと思う。


振り返った母は一瞬だけ( ゚Д゚)ポカーンとしたものの、すぐさま扉に張り付いた。
そして物凄い形相で扉を叩く。叫ぶ。叩く。叫ぶ。
その姿がまさに鬼神で、アルミ缶を片手で潰せる彼女が本気を出すと髪まで逆立っているように見えた。
本来であれば鬼気迫る場面なのだけど、新幹線のドアの遮音性が素晴らしく無音だったため、 ガラス越しに見る口パク鬼の姿はとてもシュールだった。
結局、冷静な兄が駅員さんを呼んできてくれて無事に合流でき、家族みんなで家路につきました。
書き出してみたら大したことないし、修羅場というか、阿修羅のような母の話になっちゃってごめん。
私は修羅場の渦中の人間だったはずなんだけど、不安や恐怖に襲われる前に荒れ狂う母のおかげでなんか冷静になれた。